後頭部の薄毛やハゲと言ったときに、まず最初に確認しておきたいのがつむじは頭頂部といい、後頭部とは別の部位だということです。男性のほうが女性より薄毛のパターンが豊富ですが、通常は後頭部のハゲは珍しいものです。
この記事では”つむじ(頭頂部)”ではなく”後頭部”の薄毛について検証していきます。
もしつむじ(頭頂部)の薄毛の対策を知りたい場合はこちらの記事を参照してください。
後頭部の薄毛の原因
後頭部の薄毛は、男性はつむじの薄毛が広がって後頭部にさしかかります。女性の薄毛は頭頂部全体がまばらに薄毛になりますので後頭部の薄毛もある可能性があります。薄毛で悩んでいる女性のうち、後頭部の薄毛では約25%の人にAGAによる薄毛が見られています[1]。通常は後頭部の薄毛はわかりにくいものですが、目に見えてわかる後頭部の薄毛もあります[1]。
円形脱毛症による後頭部のハゲ[3]は自分の免疫が髪の毛を攻撃することによるアレルギーが原因の脱毛と考えられている[2]ためAGAとは異なります。ちなみに一生のうちに円形脱毛症になる確率は約2%です[2]。
後頭部の薄毛対策
後頭部の薄毛もAGAによる薄毛が原因になっている場合にはAGAの治療に準じた薄毛対策が有効になります。AGAの薄毛は男性ホルモンが5αリダクターゼという酵素によって強力な男性ホルモン『ジヒドロテストステロン(DHT)』になることで毛の成長が止まり『休止期』の髪の毛が増えることで薄毛になります。
後頭部の薄毛対策も5αリダクターゼを阻害する薬で改善することが考えられます。フィナステリドは5αリダクターゼを阻害してAGAを改善する薄毛改善薬としてアメリカの公衆衛生局(FDA)でも認められている育毛薬のため知っている人も多いと思います。
私は後頭部の薄毛ではありませんが、薄毛対策として長年フィナステリド等の薬を使用してきました。
私の場合、フィナステリド製剤は最初プロペシアで、次にトーワのジェネリック、現在は海外のフィナステリドジェネリック『フィナロイド』を毎日飲んでいます。
5αリダクターゼを抑制するフィナステリドとともにAGAの改善に有効な育毛剤成分が『毛乳頭』周囲の血行を改善する育毛薬です。
血行を改善する育毛剤成分にはミノキシジルや塩化カルプロニウムなどがあります。
ミノキシジル育毛剤で有名なのがリアップです。私も最初は5%のリアップを使っていましたが、現在は海外の7%ミノキシジル育毛剤のポラリスを使用して育毛剤にしています。
海外の高濃度ミノキシジル育毛剤ポラリスについて興味がある方はこちらの記事を参照してください。
また、塩酸カルプロニウムは国内ではカロヤンがガッシュなどのブランドで販売しています。私も一時期使用していました。
まとめると、後頭部の薄毛は珍しいですがAGAの関与があって目に見える後頭部のハゲがあるためAGAの改善に有効な育毛剤成分が効く可能性があるということです。
【参考文献】
- Occipital involvement in female pattern hair loss: histopathological evidences. Ekmekci TR et al., J Eur Acad Dermatol Venereol. 2010 Mar;24(3):299-301. doi: 10.1111/j.1468-3083.2009.03411.x. Epub 2009 Aug 23.
- Alopecia areata: autoimmune basis of hair loss. Alexis AF et al., Eur J Dermatol. 2004 Nov-Dec;14(6):364-70.
- Rectangular-patterned Occipital Alopecia Areata: A Report of Three Cases. Shin J et al., Int J Trichology. 2012 Jul;4(3):164-6. doi: 10.4103/0974-7753.100078.