アルコールはタバコや糖質と同様に中毒性があるため禁酒するのはなかなか大変なものです。もしハゲや抜け毛と関係があるのならタバコの電子タバコのようによりアルコール量を減らす方法はないのか医学論文で調べてみました。
アルコール飲酒は薄毛と関係する
結論から言うとアルコール飲酒と薄毛は関係があります。アルコールが関係する頭皮の部位も調べられていて正面・側頭部・頭頂部・完全に分けられています。アルコールの消費は、正面および頭頂部の薄毛と関連しています[1]。さらに週4回以上アルコールを飲む人は側頭部の薄毛と関連があります[3]。ですが完全にハゲているタイプの薄毛ではアルコール飲酒との関連はありません[1]。
またアルコールは男性型脱毛症の重症度とも関連している[2]ためアルコールは今ある髪の毛の薄毛を加速するリスクがある生活習慣とも言えます。
飲酒をやめても薄毛と関係がある
ではアルコールを減らしたり禁酒すれば薄毛にならないかというと、そう単純ではないようです。アルコールを飲んでいる人が禁酒すると逆に頭頂部の薄毛関連があるのです[3]。
さらにアルコールの禁酒は髪の毛が細くなるリスクもあります[3]。つまりアルコールを飲んでも禁酒しても頭頂部の薄毛は避けられないということになります。どうしてもアルコールの薄毛のリスクをなくしたいなら一生アルコールは避けるしかありません。
それでもアルコール飲酒量を減らしたり禁酒することは頭頂部以外の頭皮を薄毛から守る可能性があります。正面と側頭部のハゲの対策になるためアルコールは今からでも控えた方がいいのではないかと思います。
アルコール減酒と薄毛対策にフィナステリド?
フィナステリドは男性型脱毛症の薬で男性ホルモンがより強力なジヒドロテストステロン(DHT)に変わるのを防止することで髪の毛が長く成長できるようにする錠剤タイプの薄毛対策の飲み薬です。
アルコールを禁酒までいかなくても減酒くらいまで楽にできないでしょうか?ネズミの実験ではフィナステリドを投与するとオスのネズミのアルコール飲酒量を抑制しています[4]のでフィナステリドは薄毛対策だけでなくアルコール摂取量も楽に減らしてくれる作用が期待できます。
【参考文献】
- Androgenetic alopecia in men aged 40-69 years: prevalence and risk factors. Severi G et al., Br J Dermatol. 2003 Dec;149(6):1207-13.
- An epidemiological study of androgenic alopecia in 3114 Korean patients. Yeo IK et al., Clin Exp Dermatol. 2014 Jan;39(1):25-9. doi: 10.1111/ced.12229.
- The contribution of endogenous and exogenous factors to male alopecia: a study of identical twins. Gatherwright J et al., Plast Reconstr Surg. 2013 May;131(5):794e-801e. doi: 10.1097/PRS.0b013e3182865ca9.
- Male Alopecia: Guide to Successful Management 著者: Ralph M. Trüeb、Won-Soo Lee