薄毛に有効な育毛剤成分⑥ スピロノラクトンの効果

薄毛に有効な育毛剤成分

薄毛治療に使われる育毛剤成分としてはアメリカ食品医薬品局(FDA)も承認しているミノキシジルやフィナステリドが有名で日本でも薄毛治療に使われています。私もミノキシジル外用育毛剤のリアップやポラリスを毎日使ってきましたし、フィナステリド錠剤であるプロペシアやフィナロイドなどを毎日飲んできました。

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私のように老化の医学を学んでいくと育毛に有効な成分で世界で使われている成分にはミノキシジルやフィナステリドだけでなく他にもたくさんあることがわかります。

その薄毛治療に使わる育毛剤成分の一つに『スピロノラクトン』という成分があります。男性ホルモンが抜け毛を増やす原因は最終的に男性ホルモンが結合する『受容体』の」スイッチを作動させるためハゲになるからですが、スピロノラクトンはこの男性ホルモン受容体に男性ホルモンが結合するのを防いでくれる育毛剤成分です[2]。この機序は育毛有効成分である『酢酸シプロテロン』と同じ仕組みで薄毛を改善することがわかります。

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このようにスピロノラクトンは男性ホルモンによる抜け毛のスイッチが入らないためハゲの治療に使われるので世界ではスピロノラクトンは女性の薄毛治療にもつかわれ一定の効果を出しています[1]。

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副作用も報告されており、スピロノラクトンには男性ホルモンを弱める作用があるため服用していると『女性化』の副作用があります[3]。男性の胸が大きくなる『女性型乳房』もその一つです。

【参考文献】

  1. Innovative use of spironolactone as an antiandrogen in the treatment of female pattern hair loss. Rathnayake D et al., Dermatol Clin. 2010 Jul;28(3):611-8. doi: 10.1016/j.det.2010.03.011.

  2. Hair loss in women: medical and cosmetic approaches to increase scalp hair fullness. Sinclair R et al., Br J Dermatol. 2011 Dec;165 Suppl 3:12-8. doi: 10.1111/j.1365-2133.2011.10630.x.

  3. アルダクトンA 独立行政法人医薬品医療機器総合機構