薄毛に気づいたらまず手軽に買える外用育毛剤を探す人が多いのではないでしょうか?私は抗加齢医学会で科学的な知識がありましたので自分で育毛剤を選びリアップを買いに薬局に行って買って使っていました。
私の経験と科学論文を検証して薄毛対策に有効と考えられる外用育毛剤を紹介します。
ミノキシジルが入っている育毛剤
私も使っていた『リアップ』はミノキシジルという成分を配合した育毛剤です。ミノキシジルは髪の毛を生やす毛根の『毛乳頭』周囲の血流を増やして栄養と酸素を十分に届けるために髪の毛が増えてくる効果があります。
ミノキシジルは飲み薬のフィナステリドとともにアメリカの公衆衛生局FDAでも認められた育毛剤成分で世界中で広く使われています。薄毛で絶対に失敗したくないなら育毛剤はまずはミノキシジル配合の育毛剤を使うと良いと思います。日本ではミノキシジル濃度1%と5%のリアップという商品が売られています。女性は1%のものなら適用がありますが高濃度のミノキシジル製剤は適応ないためご注意ください。
現在私は7%ミノキシジル濃度のポラリスという海外の育毛剤を使用しています。

7%ミノキシジル濃度ポラリス
塩化カルプロニウムが入っている育毛剤
『カロヤン』シリーズの育毛剤には塩化カルプロニウムが含まれています。塩化カルプロニウムもミノキシジルと同じく血行を良くして育毛効果をだす成分です。
ミノキシジルで効果が出なかったりあるいは私のように薄毛を食い止めることができて余裕が出たら試してみるのも良いでしょう。カロヤンは2%濃度の塩化カルプロニウム配合で普通に薬局や通販で買うことができます。
エストラジオールが入っている育毛剤
『ハツモール』の頭皮に塗る外用育毛剤にはエストラジオールが入っています。エストラジオールは毛周期の成長期をのばし休止期を短くする効果[4]が報告されており特に女性のAGA(男性ホルモン型脱毛)に対する育毛剤として利用されています[3]。
セファランチンが入っている育毛剤
『ハツモール』には飲み薬もありセファランチンが入っています。セファランチンは天然に存在する成分でハスノハカズラから抽出されます[1]。ハスノハカズラやネシナカズラなどのつる植物には薄毛改善に有効な成分が含まれていることが示唆されています。
セファランチンには抗炎症作用、抗酸化作用がある[1]ため薄毛の原因を改善してくれます。さらにセファランチンは皮膚や頭皮などの『抹消血管』の血行を良くするため毛乳頭への血行も良くなり髪の毛が増えることになります。なお、セファランチンを飲んでも全身の血圧には影響がほぼないと報告されています[2]。
つまり、薄毛対策に有効な育毛剤にはミノキシジルを使った『リアップ』、塩化カルプロニウムを使った『カロヤン』シリーズ、エストラジオールを使った『ハツモール』、飲み薬ですがセファランチンを使った『ハツモール』が科学的に有効ということです。
ここでは普通に薬局やドラッグストアで変える育毛剤だけを紹介していますので処方箋医薬品のフィナステリドが出てきませんでした。なぜならフィナステリドはお医者さんから処方される薬なので男性クリニックに行かないと購入できないからです。
【参考文献】
- Therapeutic potential of the biscoclaurine alkaloid, cepharanthine, for a range of clinical conditions. Rogosnitzky M et al., Pharmacol Rep. 2011;63(2):337-47.
- Vasodilator effects of cepharanthine, a biscoclaurine alkaloid, on cutaneous microcirculation in the rabbit. Asano MJ Ethnopharmacol. 1987 Jul;20(2):107-20.
- Treatment of androgenetic alopecia in females in reproductive age with topical estradiolbenzoate, prednisolon and salicylic acid. Abadjieva TI. Folia Med (Plovdiv). 2000;42(3):26-9.
- 17alpha-estradiol induces aromatase activity in intact human anagen hair follicles ex vivo. Hoffmann R et al., Exp Dermatol. 2002 Aug;11(4):376-80.