椿油とホホバオイルではどちらが薄毛対策になる?

椿油とホホバオイルではどちらが薄毛対策になる?

椿油は昔から髪の毛の整髪剤として使われていますよね。でも椿油よりももっと髪の毛に優しくしかも薄毛対策にもなるのがホホバオイルです。ホホバオイルは一般的にはヤシ油と呼ばれていますがヤシにも種類があるのでホホバオイルとはっきり書かれているものでないとホホバオイルでない可能性があります。

さて、ホホバオイルと椿油はの一番大きな違いは何でしょうか?それは油(オイル)に含まれる脂肪酸の種類と酸化されやすさです。

まずはホホバオイルから見てみましょう。

ホホバオイルは最も酸化しにくい飽和脂肪酸

ホホバオイルの中で最も多い脂肪酸は飽和脂肪酸でできた『ワックスエステル』です。このワックスエステルは無臭・透明でとてもきれいです。実は私たちの髪の毛はすでにワックスエステルで守られています。そうです皮脂の成分がワックスエステル(ロウ)なのです。皮脂にもいろんな成分が含まれていますがその中でも最も酸化しにくいのがワックスエステルなのです。

油は必ず空気中の酸素で酸化します。酸化した油は必ず頭皮や皮膚に炎症を起こして薄毛の原因となるため頭皮につける油は酸化しにくい油でないとハゲる原因になるのです。酸化しにくい脂肪酸とはもうお分かりかと思いますが『飽和脂肪酸』です。酸化した脂肪酸は炎症の原因であり、酸化脂肪酸を食べるとアレルギー様の症状が出る人もおります。

椿油は一価不飽和脂肪酸でホホバオイルと比較するとやや酸化しやすい

一方の椿油の脂肪酸でもっとも多いのが一価不飽和脂肪酸の『オレイン酸』です。オレイン酸はオリーブ油の主成分でもありますね。まあ一価不飽和脂肪酸でも酸化しにくいのですが何と比べるかによって酸化されやすいされにくいは決まります。ホホバオイルのワックスエステルと比べてしまうと椿油のオレイン酸は『酸化しやすい』油ということになるでしょう。

つまりホホバオイルと椿油ではどちらがハゲにくいかといえばホホバオイルの方がハゲにくいということになります。

ちなみに椿油もホホバオイルもどちらも抗炎症作用[1][2]やコラーゲン合成作用がある[3][4]ため薄毛には有効です。この記事ではあくまで椿油とホホバオイルで選ぶならどちらが薄毛対策としておすすめなのかということを解説しました。

著者はアンチエイジング医学の専門医ですのですでにホホバオイルが皮膚や頭皮にも有効だということを知っています。私は知識を知識のままで脳に格納しておくことは稀で実際の臨床や実践をすることがほとんどで、化粧品についても老化の医学知識が高じて自分でホホバオイルを主成分とした保湿液を独自開発してしまいました。私は自宅でも保湿だけでなく整髪剤としても使用しています。興味がありましたら公式HPものぞいてみてください。

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【参考文献】

  1. Anti-inflammatory effects of jojoba liquid wax in experimental models. Habashy RR et al., Pharmacol Res. 2005 Feb;51(2):95-105.
  2. Anti-inflammatory activity of Camellia japonica oil. Kim S et al., BMB Rep. 2012 Mar;45(3):177-82. doi: 10.5483/BMBRep.2012.45.3.177.
  3. Wound healing properties of jojoba liquid wax: an in vitro study. Ranzato E et al., J Ethnopharmacol. 2011 Mar 24;134(2):443-9. doi: 10.1016/j.jep.2010.12.042. Epub 2011 Jan 4.
  4. Effect of Camellia japonica oil on human type I procollagen production and skin barrier function. Jung E et al., J Ethnopharmacol. 2007 May 30;112(1):127-31. Epub 2007 Feb 15.