今回はインドの伝統医学として知られる”アーユルヴェーダ”で薬用植物として長年使用されているグーズベリー(gooseberry)別名ユカン(アムラ)がハゲを改善し髪の毛を増やすかどうかに興味を持ちましたので医学論文で調べてみます。
野生のアムラはどのように生えているのか動画がありましたので興味があったらどうぞ。
アムラには抗炎症・抗酸化作用がある
アムラには抗炎症作用と抗酸化作用があります[1]ので髪の毛が少なくなっていくのを緩和する作用があると考えられます。ハゲている人の毛乳頭周囲には炎症と活性酸素レベルが上がっていることが知られています。
アムラにはフィナステリド様の作用がある
男性型脱毛症は男性のほとんどの薄毛やハゲの原因となっていますがその原因が男性ホルモンがDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されて受容体と結合するためです。この変換は酵素で制御されておりその酵素が5αリダクターゼでこの酵素を阻害する育毛の飲み薬として日本やアメリカなど世界中で使用されているのがフィナステリドです。アムラはこの5αリダクターゼを阻害する作用がある[2]とマウスを使った実験では報告されています。
アムラだけでなく自然界にはフィナステリドのように5αリダクターゼ阻害作用を持つ天然成分がいくつかあります。ネシナカズラのエキスやパパイヤの葉から抽出されたアゼライク酸も5αリダクターゼ阻害作用があることが知られています。
まとめるとアムラは薬用植物としてアーユルヴェーダでインドの民間療法として使用されてきたが男性ホルモンがDHTに変わるのを防ぐことで薄毛を改善する可能性がある植物だということができます。
【参考文献】